科学においては仮説が検証されると理論になります。仮説は星の数ほどあり、検証に値するかどうかは各自の判断によります。この判断がどうも日本人は不得手のようです。
科学の歴史は古代ギリシャの哲学にまでさかのぼります。人間のこと、自然界のこと、様々などうして?なぜ?にたいして説明を行なったのです。永い年月をかけ仮説の淘汰が行なわれ、17世紀の後半に入りかのニュートンによって物理学の基礎ができ、20世紀に入るとアインシュタイン等によって大きく科学が進歩を始めます。したがって私たち日本人の多くが信じている科学は高々ここ百年のことです。
一方世界にとって科学は文化そのものです。しかし日本では科学が入ってきたのは明治以降です。そこで学んだことは検証された科学の理論です。ですので検証されたものでないと科学とは理解しません。科学の進歩が理論(仮説)を基にしているということに関心がありませんし、その重要さ、意義に気付いていません。まだ日本には科学という文化は根付いていないのかもしれません。